演劇

オーバーアクトに要注意!迫力ある演技とやりすぎオーバーアクトの違いと役者の心理

演技力を磨く

役者として演技をしていく上で重要なことが、partになり切ることです。

だけど、ついつい演技に集中していると抑制が効かなくなり、いつの間にか自分の思い込みが強くなって、やりすぎな演技になり、オーバーアクト的な、自己満足な演技になってしまうことがあります。

しかし、エゴが強い演技ほど、観客にとってみにくいものはない・・・。気づかずにそのまま続けていると、役者はひとり置いてけぼりに・・。

迫力のある演技はオーバーアクトとは全然違うんです。

これを勘違いしていると、いつまでたっても大根役者になってしまうのに、油断をすると、すぐにその境目を超えたり、小さくなったり・・本当に注意していかないと。

<オーバーアクトとは?

オーバーアクトとは、言葉通り「大げさに演技する」ことなんだけど、それって迫力ある演技にも通じるんじゃね?と思いがちだけど、観る側にとっては似ていても実際はまったく違う。

なかなか理解しにくいことなんだけど、いろいろ例をあげて考察してみましょう。

ドラマ「半沢直樹」の出演俳優たち

TBCテレビ日曜劇場「半沢直樹」に登場していた俳優たちは、いわゆるオーバーアクトかもしれませんが、全員がそうではありません。

たしかに、オーバーアクトだなあ・・って感じてしまう方もいましたが、そうでない役者さんも多数いました。

だからこそ、あれだけの視聴率をあげるほど視聴者を魅了したというのが、証になっています。

出演者は分かっていて敢えてそうしている。
その要望に応えられる演者も凄いし、結構細かい所で役者の上手さも出ている。

個人的には頭取役の北大路欣也は流石だし、無言であれだけ迫力&状況を伝えられるのは流石だと思う。

参考元:知恵袋

抑制がまったくされない演技のこと

抑制のない技術のない入れ込みすぎの演技をしていることが、オーバーアクトなんです。

いい役者さんっていうのは、完全に自分にひたってしまってはいけない。決して自己満足の演技をしてはいけないんです。

緊張をもってその役柄に身をゆだね役柄の世界ひりこみ、感情移入をしなくてはいけない。しかし、ひたりきって自己満足の自己表現をしてはいけないんです。

観客に捧げる気持ちを忘れてはいけない・・常に見られている緊張感と共存して生きていかないといけないんです。

迫力のある演技との違い

役になり切り、声をあげ、荒げ、役として存在を大きくし主張する、この演技のとき、その場としてそのやり方が必要なシチュエーションであれば、迫力のある演技として成り立つ。

しかし、不要な場面でそれをやられたら、観る側にとって、これほど邪魔なものはない・・。まして単純に声を荒げるだけで、役柄から離れてしまう演技でやられれば、もうそのお芝居すらみたくなってしまうほどになる。

迫力のある演技とは、役者自身が主体的に判断出来ない“演技への評価”のことで、あらまし、カメラとの関係において、生み出されるものです。

特に、抑制の効いた演技は、カメラとの相性が抜群で、目の動きひとつで迫力が出せれば、一流の映画俳優と言えるでしょう。

参考元:知恵袋

評価を恐れて自分の役目を忘れてはいけない

オーバーアクト的な演技になってしまって、改めるのはいいけど、怖がって小さい演技になってしまうことはよくある。

だけど、小さな声や身振り手振りを少なくして演技を小さくすればオーバーアクトではなくなると思い込んでしまっては、それは大きな間違いです。

場面ごと感情移入を忘れてはいけない

そのシーンでは何を演じるのが必要なのか?その前にその役柄はどこにいて、どんな心境でここに来たのか?今からこの役柄はなにをしようとしているのか?どんな感情なのか?

そういった、人物の情報を自分のなかで明らかにしておき、そこに自分自身を投入することが大事。

この場面設定ができていないと、オーバーアクトどころの話にもならない。

自分の特性・個性を知る

同じ役柄を別の人が演じれば、同じ演出家が指導しても、違った風に見えてしまう。

それは、それぞれの人によった個性があり、それは見た目のルックスはもちろんだが、声のトーンや話し方、その人が持っているオーラとか、いろいろと特性があり、それにより色づき変わるんです。

まずは、自分ってどんな人なの?いいところ、悪いところは?って書き出してみると結構冷静に理解できたりします。

信じろ!自分を疑ってはいけない

役者にとって、最大の敵が自分を疑うことなんですよね。

オーバーアクトにならないように努めるのはいいけど、自分の個性まで消えてしまっては意味がないんです。

最後は自分のことを信じて、自分のいいところはしっかり出して役柄に身をゆだねていくんです。役者はそうやって生きていくしかない。

外部の評価ばかり気にしていてはいつまでたっても成長ができないから、最後は自分で自分の責任をとっていかなくてはいけないんです。

一度成功したことに執着してはいけない

変な話なんだけど、昨日の演技が本当に良かったと評価されると、そのやり方にどうしても執着してしまう。

もう一回あのやり方で演技しよう、と決め込んでしまう。そうすると定番化してしまい、腐るんです。それではダメなんです。

あれ、おかしいな?昨日は評価されたのに、同じことやっても今日はなんで笑ってくれないの??って役者は落胆して、役から離れてしまい・・・その葛藤から逃れなくなり、どんどん小さい演技になってしまうんです。

常に目の前のことだけに集中しよう

とにかく、毎回毎回、心をリセットして、目の前のことだけに集中するのが大事。

今、この場面で、役柄として共演者と会話をする・・その上でホンモノの演技は成立する。自分を信じて、その役になりきる・旬の演技をし続けていくしかないんですよね。